「英国車」カテゴリーアーカイブ

49万キロ走行

実走行49万kmクラシックミニの
修理依頼を受けました。

月まで38万5千キロですから
折り返し地点から、9万キロ弱ですかぁ。

これだけ走行距離が多いミニは
日本国内でも数台しかいないのでは?
その光栄にあづかりました
どのような状態になっているのか
興味津々


まずはいつもの儀式から


オイルが掛かる部分、汚れが落ちて白くなっています。
かからない部分は、筋状に汚れが付着したままに


んーピストン駄目?
傷が多い?


測定してみないとなんとも言えませんが
再使用したいですね。


再使用可能かどうか点検のため右端のピストンを洗浄しましたが……。


残念ながらピストンの上部側面、油膜切れのため溶けており
傷だらけ、再使用不可。


新品ベアリングを組み込み
プラスチゲージをはさみ、規定トルクで締めます。


ヘッドボルト(9本)は全て交換
ブロック側クランクキャップボルト(6本)交換

クランクは再使用
ピストンは中古品を支給
作業はピストンリング交換と、クランクベアリング交換
吸気排気バルブシール交換
バルブシートカットと吸排バルブ当たり付け
その他

その他の部分がわんさか有りそうです。
2速のシンクロが傷んでいるようなので
ミッションも分解の予感。


購入した部品

本日

厳密に言うと土曜日の夕方
板金工場で出張組み立てが終了
夕方17時に持って帰ってきました
試運転を兼ねて
自走で帰る途中、エンジンが絶不調に
触媒が異常反応
点火プラグ4本中のいずれかの火花が飛ばなくなったのか?

このミニは97年式のモデルのため
同時点火タイプで1つの個体に2個内蔵
そのうちの1つが天に召されたようです
致し方がないので、板金工場にヘルプ
数分後に迎えに来ていただき
この場でお礼を申しあげます。


今回の気になる板金代金ですが
120時間の時間工賃
一時間あたりのレバレート¥6.000~¥8.000
単純計算で¥720.000~¥960,000-
塗装¥25万円
パネル部品代金¥12万円-(定価)
合計¥109万円~¥133万円

高いとみるか、安いとみるかは
貴方次第

オーナーさんは、大満足

エンジン不調の修理と足回りの修理完了後
4か月動かしていないので一通り点検後
納車です

お楽しみに

年末

年末の仕事納め
業務連絡です

正月前に納車予定のミニでしたが
残念ながら諸事情により
間に合わず、年越しに
初荷……。
誠に申し訳ありませんでした。


レストレーションと言っていい、板金修理内容に。
フロント左側過去の事故で、前下りに
グローバルジグシステムの
フレーム修正機で修正後、左フェンダーはピッタリと
納まりました。


ここまでが昨年までです。
画像にありませんが、トランク(ブートリッドパネル)も
同じようにサフェーサーを吹きつけた状態
このあと塗装ブースに移動
塗料を吹き付けします

仕上げのクリアーは入れません。
入れると塗装の強度が上がり固くなりますが
経年劣化でツヤ引けと、深みのある色を求めたいので
あくまでもクリア無しで仕上げます
塗料を5層吹付け後、完成

乾燥後、磨き(ポリッシュ)をすると塗装は完了です
2016年12月28日

先日

調子の悪かったジャガー
先週無事に納車になりました

①フルトラユニット不良
②キャブレター同調
③リア周り配線不良

大まかにこの三点が今回の修理内容

ルーカス整フルトラユニットが、まだらに火花が飛んだり
飛ばなかったりと厄介君で
まずは元に戻そうとなり
フルトラ× ポイント式に◎
結果オーライで、クリア

キャブレターは、以前どこかの工場で調整してもらったとの事でしたが
リンケージから何から何までバラバラ
エンジン始動後
キャブ側、マフラー側とも
パンパン音
冷間スタートさせると、ゴジラのようにキャブの口から
順番に火は出るわ、
さんざんな状態でしたが
すっかりおとなしく良い子ちゃんに変身
大虎が飼い猫に化けました

FUSEが切れる原因は
リア周りテールランプ配線不良
分解して調べてみると
配線同士をねじって接続しており
それが抜け、ボディに短絡
FUSEが切れるわけです

配線が汚く無駄な線をすっきりと整理
配線をまとめ接続しなおし
完了

課題が山盛りてんこ盛りありまして
外回り外装は仕上がっておりますが
中身はこれからな状態で
クラシックカーラリーに出場するには
最低でも以下作業が必要です
特にリアタイヤのサイズが大きい為
センターロックを外しても、そのままでは
タイヤの脱着ができませんので
センターロックハブとホイルをつなぐ
ボルトナットを車載の状態で分解
分解するのに20分近くかかり
パンクをすると脱着に手間取り
たいへんです

①電気周り修理
②足回り点検修理(特にフロント側)
③ブレーキ回り修理
④タイヤサイズ見直し
⑤タペット調整


モエレに来店時には絶不調でした
エンジン本体に関しては課題はあるものの
普通に乗れる状態に
オーナーさんは調子を取り戻せるかどうか
心配していましたが
ひとまず満足していただき
来春に向け提案をさせていただき
ひとまず納車としました

うーん失敗
ビフォアーアフターの
動画を撮っておけばよかった。

ディフェンダー110

シリンダーヘッドから冷却水漏れ
タービン側、マニホールドとヘッドの間に
砂抜きプラグ(めくら蓋)があり
シールが劣化するため、漏れるようです
dsc_0494

dsc_0496
超裏技を駆使、td5検体(生贄ともいう)を提供
していただき
無事にエクスチェンジ完了

サブフレーム腐食

北海道はこれが多いのです
リアサブフレーム腐食

dsc_0460

dsc_0458
使いきったサブフレーム
サビて穴が開き
軽量化されています。

dsc_0459
先日入手して、赤錆塗料をタップリといれ
水性シャシーブラックで仕上げました
コレを取り付けます。

関東モノは活きが良いです

逆の順に組み付けすれば
この作業は完了

赤さび

以前の職場でも、いろいろ錆対策をしていましたが
最強は、赤さび塗料

現場のプレハブ小屋の外部階段とかでよく見る
つや消しの赤色

通称、赤さび塗料
こいつが最強なんですが
車に使用する場合、大きな問題があります
それは車に使用する塗料と
相性が悪く
車の塗料に含まれる、溶剤が赤さび塗料を
溶かすため
最悪な状況になります。
要は塗装の下から、浮き上がって
塗装表面がブヨブヨに。

なんだ使えね〜じゃん!!

と思いましたか?

使用場所を限定すると
使える場所があるのです
例えば
クラシックミニのサブフレームとかに
塗るのです。
14492425_1057897627663354_4524947314764022146_n
このように。

赤さび塗料は、塗料として高性能ではありませんが
高い付着性と、防錆性
この2点に絞ります。

注意するのは
上塗りに、必ず水性のシャーシブラックを塗って
仕上げます。

14470594_1057897814330002_7092674904321561803_n水性を使用するのが「ミソ」ですよ。

シャーシブラックに水性と油性がありますが
どちらが良いとか悪いとかは、ここでは割愛します。

油性のシャーシブラックを吹いちゃうと
ガソリンやフルードに侵されると、溶けてデロデロに。
そうなると、あとから困るというか

正直触りたくないのと、お客さんに失礼ですし。
そのようになるので、使用しません。

えっ?水性だから水に溶けるって?
そんなことはありません。

最近の車の塗装は、もちろん水性塗料
家の屋根塗料も水性がありますが
雨の日は屋根の塗料が流れちゃうし
雨の日は乗れないことになっちゃいますよね。

かわいい洋ネコ来店

820g2357
バンパーレス、ライトウェイトの様な感じですね。

820g2361
リア電気周りの不具合、ハーネス関係、FUSE付近
年式相応になっており、修理OH交換が必要です
プラスアースになっていますが、過去にダイナモから
オルタネーターに交換済み

820g2362
FUSEボックスの説明コーションプレートがダッシュ裏側に
貼り付けてあります。

820g2359
4,2直6XKエンジン
キャブバランスが狂っています。
キャブのJETは目視では揃っておりますが
老眼気味(はっきり老眼と書け)なので、JETの打刻を
正確に読めているのか?は、ともかくとして
JETの穴 を加工(拡大)していないのを前提で

45DCOE(ツノなし)チョーク38
メイン165、エアー190、エマルジョンF2
パイロット65F8
WEBERのデーター通りのSETが
入っていますので
実走してセッティングしてみましょう。

街乗り専用の場合、チョークが若干大きいのですが
ひとまずコレを基本に
詰めてみようかなと。

スロー回転域で数発完爆していないようなので
排気管からの排圧が一定のリズムで有りません。

順番に進めていきますね。

820g2358
H28年9月19日預かり。